几号水準点は、明治初期にイギリスの技術を採り入れて設置されたものです。
現在の水準測量は、基準点の上のふくらみに対して標尺を垂直に立てて(垂直という言葉には語弊がありますが測量の専門コーナーではないので簡単に書きます)、これをレベルという機械で観測していますが、几号水準点では、この標尺を固定するのに壁などに「不」の文字の刻みを入れ、横棒の部分に標尺の台を固定し水平をとって、標尺を載せていたようです。
内務省地理寮・同地理局時代の水準点はこの方法で設置されるよう通達がでていたので、各地にこの水準点が残っています。中には、形だけとって、本来の使い方をするには小さすぎるものも?? 測量計画の経緯から、主に東京(旧東京府)、埼玉、栃木、茨城、福島、仙台に多く残されています。多くは、大きな石碑や建物の壁に刻まれました。
(山岡さんのホームページ メニューから「測量人の風景−几号水準点と内務省三角点標石」を選んでください)
京阪神の几号、几号の由来などが紹介されています。
几号水準点の「点の記」が載っています。